A2B:アルビノーニからバッハへ引き継がれたもの

あの『アルビノーニのアダージョ』で有名1なバロックの作曲家トマゾ・ジョヴァンニ・アルビノーニ – Tomaso Giovanni Albinoni (1671-1751)は、1671年6月8日にイタリアのヴェネツィアで生まれました。生前からオペラ作曲家として有名だっただけでなく、多くの器楽曲も残し、今日では特にオーボエ協奏曲が良く演奏されます。

アルビノーニ『オーボエ協奏曲 ニ短調 Op.9 – 2』

さて、彼は当時の作曲家としては稀有の特徴を持っていました。御存知の通り、当時の作曲家の殆どは誰かのお抱え作曲家となり、雇い主の好みの曲を書くことを強いられたわけですが、アルビノーニは貴族の息子で裕福だったので、自主独立で自分の好きな曲を書き続けることができたのでした。それは、彼の作品の先進性にも見ることができるような気がします。彼のデビュー作の1つ、1694年に書かれた『トリオ・ソナタ ロ短調 Op. 1 No.8』の第2楽章アレグロの主題の大胆な半音階進行を聴いてみましょう。

アルビノーニ『トリオ・ソナタ ロ短調 Op.1 – 8 』

当時、こうした彼の曲に惹かれた現代でも有名な作曲家がいました。アルビノーニより14歳年下のヨハン・セバスティアン・バッハです。彼は、アルビノーニの主題によるフーガを残した2他、アルビノーニのバス課題を学生の和声法の実習にしばしば使ったと言われています。

今日最後に紹介するのはこのうちの一曲、ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲『フーガ BWV 951』です。この曲は、ワイマール〜ケーテン時代(1710〜20)に作曲されたと思われる曲で、先程紹介した『トリオ・ソナタ ロ短調 Op. 1 No.8』の第2楽章アレグロの主題にもとづいています。それでは、お聴きください。

J.S.バッハ『フーガ ロ短調 BWV 951』

 

脚注

  1. でも『アルビノーニのアダージョ』はアルビノーニ作曲ではなく、ルイ・ジャゾット作曲の1958年のネオ・ロマン派の曲だということは以前書きました。アルビノーニのアダージョは、アルビノーニ作曲ではないからね!参照
  2. 『フーガ ハ長調 BWV946』『フーガ イ長調 BWV950』『フーガ ロ短調 BWV 951』

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください