日曜の夕方に髪を切った。かなり短くした。そのことで、今日は結構いろんな人に髪を切ったねと言われた。 男が切ったのは「さわやかになったじゃん」とか、ごく軽い気持ちで話題にできるが、これが女が長い髪をばっさり切ったりすると、はたしてそのことを話題にしても良いものかどうかすら迷ってしま…
さらに表示 過去をもう断ち切るごとくカテゴリー: 短歌・俳句
香爐峯の雪
霞立つ夜明けの森の遺愛寺の時を告げたる静寂(しじま)の鐘や 霞立つ夜明けの森に木霊する遺愛寺の鐘静かなるかな 「香爐峯の雪は簾を撥げて看る」というのは、枕草子に出てくる一節。中宮定子が「香炉峰の雪、いかならん」と尋ねたのに対して、清少納言が簾を上げる有名な場面。 雪のいと高う降り…
さらに表示 香爐峯の雪見送りし君の背中は
見送りし君の背中は雑踏の中に溶け行く春の夕べや グエランの時を纏いし君はもう春の夕べの風の悲しき 三十年(みそとせ)の時を刻みし葡萄酒のラベルを胸に立ちつくし居り
さらに表示 見送りし君の背中はあけましておめでとうございます
訪うひとの 愛でたる花の 手桶をば 真白き雪の 曙に措かむ うーんしかし、ここ3日ほど寝込んでいて、ミレナリオにも行けなかった。ことしで最後だというのに。まだ行けば間に合うのかもしれないが、ようやく息が普通にできるようになってきたところで、今行ったら墓穴を掘るな。やめよう。 残念…
さらに表示 あけましておめでとうございます二十年
病より降り積もりたる二十年(はつとせ)を 今ゆっくりと溶かしつつ居り もう年の瀬だ。月日が経つのがはやい。振り返ってみると最初にがんセンターに行ったのが20歳の3月24日だから、いつの間にやら、病に倒れてからかれこれ20年がたとうとしている。 ところで、今年で東京ミレナリオは休止…
さらに表示 二十年熊野路
熊野路に瑠璃色深し静かなる伊勢三山に夜の帳や
さらに表示 熊野路霞立つ
霞立つ ゼウスの森に 響き渡る ドイツ唐檜を 伐り倒す音
さらに表示 霞立つ東雲の風花
やうやうに染まりゆきたる東雲の風花散りぬ湯の面かな 風鈴さんの、 湯のかげにまばゆき橙空赤ねわが背を思ふ那須野のつとめて への返歌
さらに表示 東雲の風花浮雲
彷徨える宵の明星浮雲の流れをりたる奈良の山並み
さらに表示 浮雲サードラジオ
風景がモノクロームに溶けてゆく サードラジオの低き歌声 地下鉄の走行音は消え去りて 車窓に滲むスローモーション
さらに表示 サードラジオ