過去をもう断ち切るごとく

日曜の夕方に髪を切った。かなり短くした。そのことで、今日は結構いろんな人に髪を切ったねと言われた。

男が切ったのは「さわやかになったじゃん」とか、ごく軽い気持ちで話題にできるが、これが女が長い髪をばっさり切ったりすると、はたしてそのことを話題にしても良いものかどうかすら迷ってしまう。髪は女の命とかいうことを信じているからか?いや、そんなことは有りそうもない。むしろ、もっと根源的なところになにか有るはずだと思い思いついた。

髪が伸びるのには時間がかかる。逆に言えば、髪の長さはそのままその人の歴史でもあり、それを切り捨てると言うことは、その髪が伸びるのにかかった時間を切り捨てるのに等しい感じがするから、その重みを感じて話題にできなくなるのだと。

過去をもう断ち切るごとく髪を切り

残念ながら、記憶の方は髪のように簡単に切り捨てることはできない。それが分かっているのに行動に移すのは、有る意味未練の表れなのかもしれない。


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