死を前にした友人からの手紙〜プライバシーと存在性について

ちょっと前に友人からメールを受け取った。インターネットの創成期からかなり中心的な役割を果たし、ここ10年ほどは、ネット上でのアイデンティティやプライバシーの改善に取り組んでいた人だ。健康を害しているのは知っていたが…。彼が死を前にして送ってきたメール。いわば遺言のようなものか。プライバシーの保護のために、一部改変してあるが、ここに翻訳をのせておく。

手綱を緩めてはならぬ。

友よ

まずはじめにお詫びを言いたい。ずっと連絡しなかったこと。なんと釈明したらよいことやら???

私は以下の診断を受けた。
a) 拡張性鬱血性心不全 (diastolic congestive heart failure)
b) 心アミロイドーシス (cardiac Primary Amyloidosis)
c) 多発性骨髄腫 (multiple myeloma)

今化学療法の第2サイクルをやっているところだ。今のところ、状況はあまりよくなく、改善はあまり見られない。次に何が起こるかはもちろんわからないが、とにかく頑張って戦っている。うっ血性心不全と心アミロイドーシスの問題は、不可逆であり、その進行を止める方法は医学的にはなにも発見されていないわけだが、それでも出来る限りのことはしようとおもっている。

君たちがやっていることに追いついて、いろいろと話したいものだ。

私は君たちのことをとてもありがたく思っているし、尊敬している。人生の新しい状況に入って、話したいことはたくさんある。簡潔に言うならば、われわれのプライバシー、個人識別情報管理の必要性、われわれのネット上の存在の制御は、人生の最終段階を迎え、いかにしてこの世から退場するかを考える今、ますますその不可避さを明らかにして迫ってきている。

良い一日を。

友より

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください