日経というのは面白い新聞だ。今日の日経は一面と最終面両方で塚本邦雄氏を取り上げている。
一面は、「春秋」。コラムの中で氏を取り上げている。もっとも、言いたいことは別にあり、氏が「地名や苗字など漢字があやなす固有名詞のゆかしい広がり」に強い関心を抱き続けたことを紹介し、超党派の議員が「文字・活字文化振興法」の成立を目指していることを紹介し、結論は、「地名や名前という身近な素材を通して漢字文化を共有する道筋を探りたい。」
一方、最終面は「塚本邦雄氏を悼む」と題し、氏と共に現代短歌推進を行ってきた歌人の岡井隆氏がコラムを書いている。副題が『「私」を離れた作歌貫く』。さすがに文章がうまい(当然か)。冒頭で、塚本氏の処女歌集『水葬物語』(昭和26年8月メトード社刊)から一首引いている。
海底に夜ごとしづかに溶けゐつつあらむ。航空母艦も火夫も
その格調高い文章の5cm下には渡辺淳一氏の連載ポルノ小説「愛の流刑地」がのっている。この回は、冬香が菊治に後ろからまさに貫かれるところから始まり、身悶えして、「殺して、ねぇ…」と喘ぎながら訴え、首を絞められて「いく、いくわよう…」と声を上げ、「遠い彼方の世界に去って」行く。ま、これもまた、性愛の美学ではあるが…。
げに不思議な新聞だ。
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ポルノ雑誌を書店で購入することは、はばかるが、新聞で読むには抵抗がないだろうというのが日経の商魂である。そして、高い購読料を取る。まあ、ポルノ作家の渡辺淳一とは癒着関係があるのだろうが、エロ好きの編集者がいなければ、ポルノの連載など無いに違いない。
つくみさん、こんにちは。
所詮需要によって供給がきまるのでしょうから、世の中に、CEOが多いということをあらわしているのでしょうね。あ、CEOって、Chotto Eroi Ojisan の略らしいです。
おはようございま〜す♪
「溶けゐつつあらむ。」という何気なさのなかにゾッとするような静止と狂気が秘められているようで、学ぶところ大なるうたですね。
渡辺氏は・・・姑さんが怒っていたくらいで(笑)。
うちのブログはNat氏があきれていた・・といったところでせうか。(汗
むすめのさんすうアレルギーに悩める母なので(笑)。あーなるとアレルギーですから、まじめな話。