【ブリュッセル23日】OpenWallet Foundation の発足が日本時間23日深夜に発表されました。
OpenWallet Foundationはデジタル版の証明書や鍵、チケット、カードと言ったものを収めるデジタル財布である「ウォレット」の共通部品を作るためのLinux Foundation配下のオープンソース団体です。個別の機能を開発するプロジェクトの上に団体としての理事会、政府諮問会議、技術諮問会議が組織されます。
初期の理事メンバーはアクセンチュア、フューチャーウェイ、Gen(旧ノートン+Avast)、VISAで1、一般メンバー2にはAmexなどが並んでいます。
OpenWallet はWallet自体ではありません。BlinkなどがWebブラウザ自体ではなくWebブラウザのエンジンであるように、ウォレットのエンジンを提供します。これによって、各社が自社のウォレットを作ることができるようになるのです。
また、OpenWallet Foundation は規格の開発などは行いません。行うのは、ウォレットを作るために必要になる機能群を収めたライブラリ=ウォレットエンジンです。これを使って各社はウォレットを作ることができます。同じエンジンを使っていれば、一つのウォレットから他のウォレットに移るのもより簡単になると期待されます。
発表に付随するイベントで、OpenID Foundation理事長のNat Sakimura は、以下のように述べました。
ユーザー中心主義とプライバシーはデジタルIDに関する技術標準化団体であるOpenID Foundationの中核的な原則で す。15年前のブラウザがそうであったようにウォレットは今この原則を達成するための最前線にいるのです。しかしウォレットが介在しているだけではそれを達成することはできません。ウォレットのコードに対する信頼が必要です。そのためにはオープンソースの実装が提供する透明性が不可欠でありOpenWallet Foundationとの協働を期待しています。
(source) Nat Sakimura
OpenWallet Foundation のより詳しい内容は、https://openwallet.foundation から取得することができます。
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