本日午前10時より、総務省10階第1会議室にて、 佐藤ゆかり総務副大臣もご出席される形で 「プラットフォームサービスに関する研究会(第6回)」が開催されました。冒頭の、佐藤副大臣のご挨拶1に引き続き、事務局から全46ページから成る「中間報告書(案)」の説明があり、その後意見交換が行われました。
昨日構成員に配布された報告書案にはひととおり目を通してあり、大変な力作であることを存じ上げていたので、当初は「置物業」に徹する予定でしたが、「本日の置物業」と会議前にFacebookで呟いたところ、部屋に入って見えた宍戸座長から開口一番「置物じゃなくちゃんと仕事をするように」とご指導を受けたのと、他の構成員の方々のご指摘を拝聴していて触発されて、結局以下のように発言させていただきました。
(崎村の発言要旨)
- 非常に素晴らしい取りまとめありがとうございました。今後の検討ということで4点ほど。
(1) Availability
- Availabilityに関して「利用者が簡便に利用できる」(使いやすい)という点が乗っているのはとてもよい。同時に、
- 使える場所の確保が必要。これがないと結局普及しないし(Society 5.0で標榜するように)社会が変わっていかない。ぜひワーキング2で検討してほしい。
(2) 同意のあり方
- わかりやすい同意は重要
- 一方で「同意疲れ」の問題は深刻。
- 森に木を隠すように、重大なプライバシー・インパクトがある同意をプライバシーインパクトが無い多数の同意の中に隠すというのは、プライバシーに対する典型的な攻撃。EUのようにやたらと同意を求める方向にいくと、攻撃がより簡単になる。
- これに関して、日本が先鞭をつけて、たとえば、消費者保護的観点での、代理人・エージェントを通じた同意の制度化を考えるのは有効ではないか。
(3) ポータビリティ (P.15)
- ポータビリティは、データの形式とやりとりのためのプロトコルの国際標準化を行わないと絵に描いた餅になってしまって実効性を持たなくなる恐れがあるので、それもあわせて検討していく必要がある。
(4) フェイクニュース
- フェイクニュースの取締りについてだが、企業と個人、発言者と削除要求者のちからの非対称性には気を配る必要がある。Youtubeなどでも、何かをアップロードすると、すぐに著作権の異議申し立てが来る。多くは不正な異議申し立てで、当然わたしは戦って撤回させるわけだが、英語でなければだめだとか、失敗したときには消費者のアカウントが削除されてしまう恐れがあるだとか、普通の消費者・生活者では、到底対抗する気にならない。同様の形になると、生活者の言論を封殺するのにも使えるようになってしまう。消費者・生活者にやさしい形の制度化が望まれる。
(/崎村の発言要旨)
討議のあとの動議では
- 構成員の皆様からの指摘を受けた中間報告書(案)への修正は、宍戸座長に一任
- 2/18 ~3/8 までの意見募集を行う
ということが決議されました。
なお、本日の会議については、TBSで流れていたようです。題して『「GAFA」にも「通信の秘密」規制へ』。
わたしの記憶が正しければ、報告書には「GAFA」という表現はなかったとは思いますが、まぁ、いいか。なお、動画を最後まで見ると、 ドアップになっています。
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わたしの名札がw。
脚注
- ここまでTBSによるTVカメラ撮りあり。放送内容は、『海外IT大手にも「通信の秘密」規制適用へ 総務省』参照。
- 手塚構成員が座長
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