Australian Chamber Orchestra @ Carnegie Hall (2004-05-02)

Dawn Upshow をソリストに迎えてのコンサートだったが、一番の出来は実はこの日がニューヨーク初演であったGeorges Lentz (b.1965) の Te Deum laudamus (1999) だったのでは無いだろうか?曲の特徴としては、クラスター型の不協和音を協和音に解決させてゆくことの繰り返しなのだが、聞いていて痺れた。これもまた是非聞きたい曲だ。

あとは、バルトークが良かったかな。

このコンサートで特徴的だったのは、Richard Tognetti による弦楽合奏へのアレンジものが多く取り上げられたことだろう。特に成功していたのは、Symanowski の弦楽四重奏だ。これは、ひょっとすると原曲よりもこちらのほうが、作曲者の意図をよりよく反映しているのではないかと思われた。

アンコールは、Street Music of Madrid が良かった。リーダーが分散和音をこれでもかと引き続け、そこに他のパートが乗ってくるのだが、そのうち伴奏パートが一人、また一人と弓を置いてゆき、何をするかと思ったら、いきなりみんなでウクレレ弾きをはじめて、客席は笑いに包まれた。こういうリラックスもたまには必要ですね。

Carnegie Hall Presents
AUSTRALIAN CHAMBER ORCHESTRA
Richard Tognetti, Artistic Director and Leader
Dawn Upshow, Soprano

Date: 2004-05-02 14:00

Arcangelo Corelli (1653-1713) Concerto Grosso in D Major, Op.6 No.4 (pub. 1714)
I. Adagio–Allegro
II. Adagio
III. Vivace
IV. Allegro

Georges Lentz (b.1965) Te Deum laudamus (1999, NY Premier)

J.S. Bach (1685-1750)
Weichet nur, betrubte Schatten, from Cantata No. 202
Wie zittern unt wnaken, from Cantata No. 105
Wie freudig ist mein Herz, from Cantata No. 199
Dawn Upshow, Soprano

Intermission

Bela Bartok (1881-1945) Hungarian Folk Songs (arr. Richard Tognetti, NY Premier)
Annyi banat (1907)
Regi Keserves (1929)
Eddig valo (1917)
Parosito I (1929)
Dawn Upshow, Soprano

Karol Szymanowski (188201937) String Quartet No. 2 (1927. arr. R. Tognetti, NY Premier)
I. Moderato, dolce e tranquillo
II. Vivace, scherzando
III. Lento


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