動画やWebページの調べ物を良くする人はOtio AIを使ったほうが良い

動画やWebページの調べ物を良くする人はOtio AIを使ったほうが良い。効率がめちゃくちゃ良くなる。逆にたまにしかページを読み込んだりしっかり動画をみたりしないという人も使った方が良い。なれない自分がやるよりも10倍しっかりポイントを掴んで教えてくれる。

Otio AIとは

Otio AIとは、指定した資料の中に調査する内容を限定して調べ物をすることに特化したAIだ。WebページやYoutube動画のURLを貼って概要を把握、追加質問をしていく形でさらに掘っていくことができる。日本語のYouTubeの動画を1/10の時間でまとめてくれたのには感動したし1、OpenID for VCI のまとめを作って、それに追加質問して内容を識っていったりするのもハードルがすごく低い。調査の内容を、指示したソースだけに限定できるのは、結果の信頼度を上げるのに結構大きい。ただし、今のところ実質的にPCやMacからでスマホからは使えない。その点は、PDFに関してになるけれどもPopAIの方が良い。アプリ版があるので。(その他にも、プレゼンを作ったりなどの機能が色々あって、Otio AIとはまた別の使い道があるので、それらはまた別途記事にする。)

無料版は月15件までの質問と制限がつよいけれども機能を試してみるのには良いし、たまにYouTube動画のまとめを手っ取り早くみたいとか、ページやPDFの概要を知りたいという方には良いと思う。一方、わたしのように際限なく使いそうなタイプにはMax版が良いだろう。

(図表)2024年6月20日段階の価格

Max版は

  • GPT-4o, Claude, Llama3, Mistral 対応
  • URL, PDF, YouTube, 音声ファイル, CSV (ファイルは100MBまで)
  • AIチャット/まとめ/エディタ
  • 自動引用とリファレンス
  • Perplexity のモデルを使った調査(ただしPro機能は無い)

とかなり機能強々。わたしは、早速年間割引でmax版を買ってしまった。

というわけで、どんな感じかちょっとちら見せ。

日本語のYoutube動画をまとめてみる

まずは日本語のYouTubeを読み込ませてみよう。今回読み込ませたのはYouTubeのおすすめに出てきた「もらわないとマジでもったいない最強補助金」という動画。まじでもったいないらしいので見なければと思うけれども15分も見ていられないなぁというときにOtioが役に立つ!

Otioの画面を開くと、「Import file or link」というボタンがあるのでそれを押して「🔗 Paste Link」を選択、テキストボックスに読み込ませたいYouTube動画のURLを貼り付けて「Add」ボタンを押す。

ここで複数指定することもできるようだが、ここではそのまま「Save」を押して先に進もう。すると、読み込みが行われる。1〜2分待って読み込みが終わったら、下に動画のサムネのタイルが出てくるのでそれをクリック。すると、YouTubeを読み込んだ画面が出てくるので、その右上の「Summary✨️」ボタンを押すと、動画の内容がテキストで出てくる。これなら10分の動画の概要が1分でわかる。

(当該動画をまとめた例)

小規模事業者持続化補助金の概要

  • 中小企業の中でも小規模な会社に対して反則費の補助金を提供。
  • 補助金額は50万円から最大250万円。
  • 第15回の公募が開始され、申請締め切りは3月14日。

申請できるコース

  • 通常枠:
    • 最大50万円、2/3補助。
  • 賃金引き上げ枠:
    • 賃金を引き上げることで最大200万円、2/3補助。
  • 卒業枠:
    • 小規模事業者を卒業することで最大200万円、2/3補助。
  • 後継者支援枠:
    • 特定のイベントに参加し成果を上げることで最大200万円。
  • 創業枠:
    • 地域の商工会議所で認定された創業者向けの講座を受けることで最大200万円。

補助対象となる費用

  • 機械装置の購入代金:
    • 売上を上げるための機械やシステム構築。
  • 広報費:
    • チラシの配布や看板の設置。
  • ウェブサイト関連費:
    • LPやECサイトの作成。ただし全体の1/4まで。
  • 展示会出展費用:
    • ブース費用など。
  • 旅費:
    • 反則活動のための交通費。
  • 新商品開発費:
    • 試作品作成費用など。
  • 資料購入費:
    • 新しい商品やサービスを売るための資料購入費。
  • 賃借料:
    • リースなどの賃借料。
  • 設備処分費:
    • 新たなサービスを始めるための設備処分費。
  • 委託外注費:
    • 専門家への相談料など。

注意点

  • 振り込みが原則:
    • 現金払いは不可。
  • 購入のタイミング:
    • 補助金の交付決定通知を受けた日からの費用が対象。
  • 資金繰り:
    • 補助金は後払いのため、手元資金が必要。

申請のコツ

  • 過去の採択事例を参考に:
    • 小規模事業者持続化補助金のホームページで過去の採択事例を検索し、参考にする。
(出所)「この制度を使わない企業は格差がつきます…!」

なんか「販促」が「反則」になっていたりするけど、それは御愛嬌。逆に音声から取っているんだなというのがわかるところでもあります。これで十分意味がわかる。社外取締役をやっている先のAuthlete社でも、旅費、資料購入費、委託外注費などは使えそう。一応中小企業の定義も調べておこう。これは、右のChat欄に入力して聞くと、この動画を資料として答えてくれる。

うーん、行けるような気もするが…。

なお、この動画はちょっと前の動画で、第15回小規模事業者持続化補助金についてのものだったので、申込期限は3月14日ととっくにすぎていた。Perplexityによると、現在は第17回をやっているらしい。

第17回小規模事業者持続化補助金の締切は、2024年8月29日です[3]。
Citations:
[3] https://leon-strategy.com/jizokuka_305
(出所)https://www.perplexity.ai/search/SFsph1hVTBaXfEMVLzjQNQ#1

OtiaにもPerplexityのモデルを使ったWeb検索機能もあるのだが、まだ試験バージョンで、Perplexity.AI自体に比べるとちょっと見劣りする。わたしがPerplexityの有料版を使っているので尚更かも知れない。

日本語のスライドPDFを読み込ませてみる

次に、日本語のスライドを読みこませてみよう。素材として使ったのは、個人情報保護委員会事務局の令和6年4月24日のスライド「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直し規定に基づく検討(個人の権利利益のより実質的な保護の在り方③)」。これもYouTube動画のときと同じようにURL指定して読み込む。「Summary」を見るとリンク先のようになる。

あとは動画のときと同じように、Chatでこの文書についていろいろ質問して確かめていくことなどができる。今回はPDFを一つだけだが、例えば一連のファイルを全部読み込ませてそれに質問していくようにすると結構良さそうな感じだ。

HTMLページを読み込ませてみる

最後にHTMLページを読み込ませてみよう。これには、「OpenID for Verifiable Credential Issuance – draft 13」やらせてみた。すると、変数のフォーマットなども含めて割と良い感じに英語でSummaryが出てくる。英語のSummary〜しかもかなり長く詳細なのをこの日本語のポストに書いてもあれなので、リンクだけ張っておくが、かなり良い感じだ。

まとめ

今回は各カテゴリー一つづつの素材を使ってやってみたが、複数の素材を指定してやるとより効果が上がりそうだ。より使い込んでみたらまたレポートしたいと思う。なにしろ、指定したソースだけに回答の内容が依拠するというのはとても使い勝手が良い。ハルシネーションが大幅に減ることが期待される。これは、GoogleのNotebookLMも同じだが、Youtubeの動画をソースに指定できたりするところなどはOtiaに軍配が上がると思う。(早晩追いつくのだろうが。)

そうそう、不満点もなくはない。

  • やはり、Perplexityなどもそうだが、日本語の入力で確定をするとchatが投入されてしまう不具合がある。
  • また、英語のSummaryをそのまま日本語にする方法もわからない。
  • さらに、ここが最大かも知れないが、モバイルから使えない!
  • 指定できるファイルが100MBに限られる。動画だと10分〜15分くらい。これは現在のモデルがGPT-4oだということなどにも関連していそう。Gemini 1.5 Pro とかが使えるようになると改善するかも知れない。

それでも、かなり使い勝手があることは間違いない。

しかし、課金しているAIツールが増えてきたな。すこし整理しないと…。

脚注

  1. ファイルサイズが100MBまでなので長さ的には15分位が限界のようだが…。

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