NHKクロニクルが便利〜過去の番組の検索

NHKの放送した番組というのは国民の財産なわけですが、過去に放映した番組がわからないと、その財産のありかもわからないことになります。そのためには、番組についてのメタデータが検索できるようになっているのが望ましいですが、その第一歩として、過去の番組表が検索できるだけでもだいぶ違います。

現在のNHKのメインサイト「nhk.jp」ではサイトトップから番組表検索へのリンクがありますが、これでは直近分しか検索することができません。これに対してNHKクロニクルでは過去分を検索することができます。

【図表】NHKクロニクルでは過去の番組表を検索できる(出所)https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/

ためしに、サイトウ・キネンと入れて検索してみましょう。すると、どさっと大量の検索結果が逆時系列で出てきます。わたしが知りたかったのは2007年に放映されたことを覚えている番組なので、そのあたりまで時系列を遡っていきます。

【図表】14ページ目で2007年に到達

今回は右上のページ表示をクリックして徐々に遡っていきましたが、URLに「&page=14」のように記入することによってページを飛ぶこともできるようです。こうやっていって、わたしが知りたかった番組は2007年12月29日に放映されていたことがわかりました。

【図表】知りたかった番組は2007年12月29日のっぽい

といっても、上記の画像からわかるように、このページだけではどんな番組だったかわかりません。なので、「番組詳細」を順番にクリックしていってこの番組だとわかったのでした。

【図表】詳細をクリックしていって番組を発見 (出所)https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A200712291800001301000

これ、実はサイトウ・キネン・フェスティバルでデュティユー自身も来日して「Le Temps l’Horloge」が初演された録画でとても貴重なものです。作曲者自身が拍手しているところが写っています。また、「瞬間の神秘」も録画されているのはなかなか珍しいのではないかと思います。

この詳細ページのURLは「https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A200712291800001301000」となっています。このcrnid というのがこのコンテンツの識別子のようです。(←ちゃんとIDネタを振った!)

放送時期がよくわからなかったらどうするか:=>&検索もできる!

上記では、放送時期をわたしが覚えていたので遡っていって検索するという技がつかえました。これだと放送時期がわからないと検索がすごく大変になります。ここで「デュティユー サイトウ・キネン」のように&検索ができればぐっと対象を絞れます。なので、やってみましたらできました。半角スペースでキーワードを区切って検索すればよいようです。

【図表】&検索も可能 (出所)https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/search/?keyword=デュティユー%E3%80%80サイトウ・キネン

この年2回放映されていることがわかります。わたしが実際に見たのは9月8日の生中継の方ですね。実際に演奏された直後なので。番組詳細を見てみます。

【図表】こちらのほうが番組詳細が詳しい (出所)https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A200709081900001301000

なんと、こちらのほうが番組詳細が詳しい!「瞬間の神秘」がそれだけでなく、正式タイトル「瞬間の神秘(24の弦楽器、ツィンバロムと打楽器のための)1」としてのっています。12月のは再放送なので内容は同じはずですが、番組情報には差があるのですね。一つ一つ見に行ったほうが良さそうです。

Google検索ではひっかからない

このように便利に検索できるNHKクロニクルですが、残念なことがひとつあります。それはGoogle検索でひっかからないということです。試しに「site:www.nhk.or.jp 瞬間の神秘(24の弦楽器、ツィンバロムと打楽器のための)」と検索してみて下さい。2024年3月18日現在、何も返ってきません。これは、robots.txt でクローリングが禁止されているからですね。

【図表】chronicleがrobots.txtで禁止されている (出所)https://www.nhk.or.jp/robots.txt

国民の利便性という観点ではちょっと残念な気がします。ここはallowしてほしいところです。2

というわけで、NHKクロニクルが便利。でもGoogleからは検索できないので直接NHKクロニクルに行って検索しないとだめ、というお話でした。あと、こうして検索したものにどうやったらアクセスできるようになるかですね。デジタル化の進展だけでなく権利処理の話も関わってきますが、このあたり、アクセスしやすくなるとよいですね。

脚注

  1. 妻の﨑村潤子がツィンバロムを演奏しています
  2. できない理由はあるのでしょうかね。今度訊いてみようかと思います。

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