まったくひどい話だ。
JR川越線で全盲の生徒が乗客から暴力を受けてけがをした事件[1]はみなさんの記憶にあたらしいと思うが、このNaverまとめ[2]によると、なんとツイッター上ではにわかに加害者の肩をもつ発言が台頭してきているという。曰く、「自業自得」「被害者ヅラするな」など。せっかく日本も「障害者の権利に関する条約」を批准[3]したという年に、こういう光景を眼前にするのは信じがたい思いだ。
町村先生のブログ、Matimulog「美しくない日本、炸裂」[4]にもあるが、この傾向は障害者にだけではなく、例えばマタニティ・マークをつけている人とかにも現れているようだ[5]。「同調圧力」の裏返しとして、「違う存在」「マイノリティ」への攻撃性として顕在化しているようだ。
相手の立場にたって考えることができないわけで、これはある意味想像力の欠如の現れとも言えよう。そしてこうした想像力の欠如は、とても恐ろしいことなのだ。日本をかつて戦争に駆り立てていったのも、こうした想像力の欠如による、同質性の強制に負うところが大きいように思える。
一つ良い動画を紹介しよう[6]。自分がマイノリティの側だったらどうなるのかということを教えてくれる動画だ。
「違う存在」に対して「いらついている」想像力の働かない人たちは、この動画を見たら、少しは分かってもらえるようになるのだろうか…。
[1] 『全盲女子生徒:足蹴られケガ つえで転倒の腹いせか 川越』 毎日新聞http://mainichi.jp/select/news/20140910k0000m040094000c.html (2014年09月09日 20時49分)
[2] 「全盲なら乗るなよ」「相当イラつくのは確か」川越線での全盲女子負傷 加害者への同調がツイッターで続出http://matome.naver.jp/odai/2141040600248450501 (2014/9/11取得)
[3] 外務省:『日本と国際社会の平和と安定に向けた取組』http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken/index_shogaisha.html (2014/9/11取得)
[4] 『美しくない日本、炸裂』http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/30148/31412/80603640
[5] 実際、私の友人の妊婦も突き飛ばされたりなどしているらしく、電車は怖いと言っている。
[6] Facebookで、N先生に教えていただきました。
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