子供に聞かせる音楽

日本でも海外でも、子供に聞かせる音楽といったら、童謡とかアニメ音楽とか、いわゆる「子供向け」音楽と相場が決まっているが、これはいかがなものであろうとずっと思っている。たとえばモーツァルトだって、童謡とかばかり聴かされていたら、ああいう天才には育たなかっただろう。耳を汚されていない子供にこそ本物を聞かさなければいけないのだ。

ちょっと前のことになるが、東京の小金井の学芸大附属幼稚園で、人形劇に音楽をつけたことがあった。練習用にはCDを作ってそれにあわせて劇をやった。この音楽、全編シェーンベルクである。しかも、浄夜とかピエロのようなロマン派チックな曲ではなく、12音セリーの技法で書かれたようなピアノ曲だ。(ちなみに演奏はマウリツィオ・ポリーニ。)5127PEa8PFL._SL500_多くの大人は難しいとすぐに拒否反応を示してしまう。しかし、調性に耳を汚されていない子供は素直だ。ある子供が「いい曲だねぇ。」としみじみ言ったのには正直驚いた。

やはり、子供には、大人の予見を避け、きちんとした本物を聞かせるべきだとつくづく思った。

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