イラク戦争の理由

以前書いた記事で、イラク戦争のひとつのファクターとして原油を取り上げたことに対して、以下のような批判をいただいたのでちょっと調べてみた。

通俗な石油利権陰謀論。こんなこと、ありえないと私は考えています。酒井恵子(ママ)さんも岩波新書で石油目的のイラク攻撃はありえないと繰り返し否定していますしIEEの石油専門家も同じような分析です。

ネオコンは石油獲得なんて目標に掲げていません。ネオコンの狙いはフセインという狂犬の駆除であり、狂犬とテロリストが結びつくことで引き起こされる地球の安全への重大な脅威の排除であります。そして最後は中東の民主化。理想に燃えるアクティブな民主主義信奉者であるネオコンは、そんな下世話な戦争目的は鼻で笑っています。
(JFN-15:2067より)

夜中なので、『イラク 戦争と占領』 岩波新書 酒井 啓子 (著)を買いに行くわけにもゆかないので、とりあえずはGoogleで。それで見る限り、それほど突飛な説でもない(別に私が発見した説でもないし、報道等で良く耳にするから書いただけだが)ことが良く分かる。2〜3例をあげる。

The real reasons Bush went to war – 英国の高級紙 The Guardian にCivil Services の元次官補が書いた文章。原油とその取引通貨のEuroシフトによるドル下落の阻止が動機とする説。

イラク戦争のいんちきな理由 マイケル・クレアー(米・ハンプシャー大学教授) WMD廃棄、テロとの戦い、自由主義の伝道のいずれもが理由として成り立たないことを検証。 (原文)

極め付きは、ネオコン中心人物ウォルフィッツ氏本人の発言

The US deputy defence secretary, Paul Wolfowitz – who has already undermined Tony Blair\’s position over weapons of mass destruction (WMD) by describing them as a \”bureaucratic\” excuse for war – has now gone further by claiming the real motive was that Iraq is \”swimming\” in oil.

The latest comments were made by Mr Wolfowitz in an address to delegates at an Asian security summit in Singapore at the weekend, and reported today by German newspapers Der Tagesspiegel and Die Welt.

Asked why a nuclear power such as North Korea was being treated differently from Iraq, where hardly any weapons of mass destruction had been found, the deputy defence minister said: \”Let\’s look at it simply. The most important difference between North Korea and Iraq is that economically, we just had no choice in Iraq. The country swims on a sea of oil.\”

まあ、本人が言っているんですから、石油がひとつの理由であることは間違いないのでしょうね。少なくともそれを否定することは難しそうではあります。

【リンク集】
以下、随時追加します。

正当性なき米国のイラク攻撃(青山貞一) January 4, 2003.
Bogus Reasons for War on Iraq (Michael Klare) January 30, 2003.
世界を動かす石油戦略(石井 彰)January, 2003.
米国を震え上がらせるイラク原油のユーロ建て輸出 (美濃口 坦)March 5, 2003
読みにくいアメリカの意図:石油 April 13, 2003
Wolfowitz: \”Iraq War Was About Oil\” (George Wright, The Guardian) June 4, 2003.
ネオコンの表と裏(田中 宇)December 14, 2003.
The real reasons Bush went to war (John Chapman, The Guardian) July 28, 2004.

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