自宅から印鑑と通帳が盗まれて、それにより普通預金850万円、定期預金600万円が引き出されたという事件についての訴訟。身分証明書は偽造された保険証で、存在しない日付「昭和1年6月1日」が生年月日として記されていた。

判決では、定期預金は普通預金に比べて、より慎重な本人確認が求められるとし、賠償を認めたが、一方では普通預金については認めなかった。相変わらず、通帳と印鑑の「持っている」「持っている」の組み合わせが認証になってしまう悪しき事例である。本来は、普通預金もある一定の免責額以上は銀行が負担するのが正しい姿だろうが、そうならなかったという意味では残念な判決だ。

いい加減、印鑑は認証手段としては認めないようにしてもらいたいものだ。