Menuhin Competition 2016 Winners Yesong Sophie Lee (12) & Ziyu He (16)

「2016 メニューイン国際コンクール」ガラ・コンサート速報

創設者ユーディー・メニューイン生誕100周年を記念してイギリス・ロンドンで開催された「2016 メニューイン国際コンクール」では、ジュニアの部では、アメリカのYesong Sophie Lee(12歳)が、シニアの部では中国のZiyu He(16歳)が優勝した。

Menuhin Competition 2016 Winners Yesong Sophie Lee (12) & Ziyu He (16)
Menuhin Competition 2016 Winners
Yesong Sophie Lee (12) & Ziyu He (16)

 

17日にRoyal Festival Hallで行われたガラ・コンサートでは、それぞれ Vivaldi: Concerto from The Four Seasons (Summer)、Dvrak: Violin Concerto 3rd mov. と、アンコールとしてザルツブルグの作曲家のバイオリン独創のための現代曲が演奏された。

室内楽編成のオケを12歳のYesong Sophie Leeが率いて弾いたヴィヴァルディは、非常にニュアンスも細かく、ダイナミックレンジも大きな演奏で、今までの私のヴィヴァルディの四季に対する評価を一変させた。団員が少女との間の音楽をつくりあげようとして、大切に時間を使っているのがひしひしと伝わって来る演奏だった。

一方、Ziyu Heの方は、とても16歳とは思えないような堂々とした演奏だった。ただ、その協奏曲よりも、アンコールで弾いた曲の方がもっと良かった。

インターバルの後は、メニューイン・コンクールの次の開催都市(ジュネーブ)へのバイオリンの弓の引き渡しが行われた。ホールの左手からグリーン・スリーブスを弾きながらロンドンからの奏者が出てきて、中央で待っているジュネーブからの奏者がその弓を引き継ぐ。一瞬グリーン・スリーブスを弾きながら、すぐにスイスの曲と思しきメロディに切り替わって、右手から退場していくという演出だった。

後半は、1995年のメニューイン・コンクールのジュニアの部で優勝したJulia Fischerがバルトークのヴァイオリン協奏曲第1番を演奏、それに続いて、オケだけで、チャイコフスキーのFrancesca da Rimini, Op.32 が演奏された。

オケの楽器配置は、アメリカンスタイルの第1・第2・ヴィオラ・チェロ。この配置だと、高音が左に偏ってしまってどうかとも思う。式のDiego Matheuzの指示もあるのかもしれないが、最近の楽器間の分離の良いオケの傾向とは違い、特に弦の音が混ざり合う、良きにつけ悪しきにつけ、20世紀的な音作りのオケだった。

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