Googleが「忘れられる権利」の公開討論会を欧州で7回開催

BBCニュースの報道[1]によると、Googleは「忘れられる権利」についての公開討論会を、9月9日のマドリッドを第一回として、11月4日までに合計7回、欧州各国の首都で行う予定だ[2]。8月までにGoogleは9万件の削除依頼を受けており、その約半数は実際に削除されているが、残りの半数は不適切な申請として退けている。人々の「知る権利」との兼ね合いもあるので、単純に削除するわけには行かないのが悩みどころだ。

そこで、Googleは、この「忘れられる権利」と「知る権利」のバランスをどう取っていくかということの討論会を行い、検討してきたいというわけだ。討論会は、Googleが設置したAdvisory Councilによって運営され、議長は同Councilから出る。同Councilは、Wikimedia財団の創始者のJimmy Walesや、かつてプライバシー当局に勤めていたり、プライバシー関係の裁判に関わった裁判官によって構成されている。

9月15日から始まる、「忘れられる権利」を各検索エンジンにどのように整合性をもって適用していくかということに関するEU各国のデータ保護当局の会合の直前に始まるこの討論会を、EU当局はこの動きを歓迎しているとのこと。一方、フランスの当局であるCNILの長官であるIsabelle Falque-Pierrotinは、批判的で、ロイターの取材[3]に対して、「彼らはオープンで倫理的であると見られたいのでしょう。しかし、CouncilのメンバーはGoogleによって選任され、だれが聴衆として参加できるか、どのような結論が出るかは彼らが決めるのです」と述べている。

[1] http://www.bbc.com/news/technology-28344705
[2] https://www.google.com/advisorycouncil/
[3] http://www.reuters.com/article/2014/09/08/us-google-privacy-idUSKBN0H308I20140908

Advisory Council – Google Advisory Council

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